CHAPTER 08

第8章 よくある質問・まとめ・参考情報源

無料枠・プログラミング不要・クレジット・機密文書・RAGとの違い・セルフホスト・商用可否の7つの疑問に答え、教科書全体を締めくくる

ステータス: 🟢 現役 最終更新: 2026-07-13 作成者: にしむら(学習キュレーター)

この章のゴール

学習の途中で必ずぶつかる7つの疑問に先回りで答え、教科書全体の核心を3点に凝縮して締めくくること。

FAQ

Q1. 無料のSandboxだけでどこまで作れますか。途中でお金がかかりませんか。 Sandboxは無料で、2026年7月時点でクレジット200件・アプリ5個まで使えます。本書の実践課題は基本的にこの範囲で実施できます。クレジットを使い切ると無料枠の実行はそこで止まり、勝手に課金されることはありません。有料プランへの切り替えは自分で明示的に行う操作なので、意図せず課金される心配は低いです。ただし料金・枠は変わり得るため、開始前に公式で最新を確認してください。

Q2. プログラミングが全くできなくても本当に作れますか。 チャットボット・ワークフロー・RAGはブラウザ上のビジュアル操作とプロンプトの記述で作れ、コードを書かずに完成させられます。本書の第5章に出てくるセルフホスト構築だけはコマンド操作を伴いますが、これは概念理解が目的で、写経は任意です。まずクラウド版で作る範囲なら、プログラミング知識は不要です。

Q3. クレジットとは何ですか。何をするとどれだけ減りますか。 クレジットはDifyクラウド版の利用量を数える単位で、AIの実行などに応じて消費します。一般に、AIへの問い合わせ回数が多いほど、また扱う文章(トークン)が長いほど消費が増える傾向です。正確な消費ルールと単価は公式の料金ページで確認してください(2026年7月時点の情報として本書は断定を避けます)。学習段階では、長文を大量に流す使い方を避ければSandboxの範囲で足ります。

Q4. 自社の機密文書をアップロードして情報が漏れませんか。 クラウド版では文書はDify社の環境を経由します。機密性の要件が厳しい場合は、この点を組織のルールに照らして判断する必要があります。データを自社の管理下に置きたい場合はセルフホスト版が選択肢になります。いずれの場合も、実際のデータ取り扱い条件は公式のプライバシー・セキュリティ関連の記載を確認し、社内規程と照合してから本番運用してください。

Q5. RAGと「チャットAIにファイルを渡す」のは何が違うのですか。 ファイルを毎回渡す方式は、都度の手間・貼り忘れ・扱える文書量の上限という制約があります。RAGは文書を一度取り込めば毎回渡す必要がなく、質問に関連する部分だけを検索して渡すため、大量の文書を対象にできます。さらに公開URL経由で複数人が同じ品質の回答を得られます。運用に載せるならRAGが実務的です(第4章参照)。

Q6. セルフホストは自分で構築できますか。どんなサーバーが必要ですか。 Docker Composeを使える環境なら構築可能です。公式構成では11コンテナ(コア5 + 依存6)が動き、最小要件はCPU 2コア・RAM 4GiBです(公式ドキュメント)。ただし本番運用ではバックアップ・アップデート・監視などの運用作業が発生します。担当者や運用体制がない段階では、まずクラウド版で要件を固めることを勧めます。具体的なコンポーネント構成は辞典側の reference/architecture.md を参照してください。

Q7. Difyで作ったAIを他社に販売・再提供してよいですか。 DifyはApache 2.0ベースに追加条件を加えたDify Open Source Licenseで提供されており、商用の再販やマルチテナント提供には制限がかかる可能性があります。本書では可否を断定しません。他社への販売・再提供を検討する場合は、必ずライセンス原文と最新の利用規約を確認し、必要に応じて専門家に相談してください。要ライセンスとなるケースの判定は辞典側の reference/license.md にまとめてあります。

まとめ

本書では、Difyの全体像から始め、クラウド版でのアプリ公開、ワークフロー、RAG、導入形態の選択、運用改善までを辿りました。核心は3つです。第一に、Difyは「LLMアプリをブラウザで組み立て・公開・運用する工房」であること。第二に、自社の答えを出すにはRAGが要ること。第三に、作って終わりではなくログを見て改善を回すこと。

まずクラウド版のSandboxで小さく作り、公開URLを出す成功体験を得てください。そこから要件に応じてRAGや運用改善へ広げ、必要になった段階でセルフホストを検討する。この順番が、無理なく実務レベルに到達する道筋です。

参考情報源

  • Dify公式ドキュメント: https://docs.dify.ai/
  • Dify公式GitHub: https://github.com/langgenius/dify
  • Dify料金ページ(2026年7月時点): https://dify.ai/pricing
  • Dify公式ブログ(v1.0.0プラグインエコシステム): https://dify.ai/blog

※ 本書の料金・バージョン・スペックは2026年7月時点の情報です。数値は変わり得るため、利用前に公式で最新をご確認ください。

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  • reference/ — 003事業向けの実務リファレンス(辞典)